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北米バレエ留学についていった話
京都のはずれにある小さなバレエ教室からいきなり4人の生徒がニューヨークとボストンにバレエ留学をすることになり、教室の先生の配偶者である甲斐性なし旦那が生徒達を引率してひと夏を見守ることになったのだが…
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Author:引率の者
妻(元バレリーナ)が拾ってくれなかったら、僕はとうの昔に大西洋で魚のエサになっていただろうな。いまは小さなバレエ教室の隅っこで日々たのしく暮らしています。もう大丈夫。



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参観日
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本日はABTサマーインテンシブの参観日だ。

参観日は今週の月・火・木の三回開催されていて、いずれの日に行ってもよかったのだが、Kちゃんのクラスメートの保護者の皆さんが来る日にあわせておきたかった。適当な日にひとりで出かけていってレッスンを見学し、もしスタジオ内の見学者が僕のみだった場合、十中八九で指導の先生からネタにされることになる。今までの人生でこのような局面に出くわしたときは、必ずと言っていいほど道化の役をあてがわれ、その都度いやいやながらも場を白けさせるわけにもいかないので汚れ役を買ってきた。しかし僕はKちゃんの引率者である以上、今は責任ある立場である。芸人ではないのだ。面白いネタなど何も出てこないし、出してはいけない。

ABT一階でKちゃんがクラスメートのいる集団と合流した後、僕は少し離れた場所に行って朝ごはんのサンドイッチを食べながら授業が始まる時間を待つ。今日の授業開始時間が午前十時で、僕らが到着したのが九時。これはいつものことだが、この一時間の待ち時間をKちゃんとクラスメート達はここでお喋りして過ごしているようだ。十時が近づきABTの生徒がどんどん集まってきて、最初のクラス分けテストの日のように長い列が出来てきた。本日は参観日なので保護者の付き添いも多くABT前のブロードウェイはいつもに増して混雑している。道行く人々が何事かと生徒にたずねてまわる光景がよく見られる。

十時まであと5分というところで携帯電話が鳴り、Kちゃんが本日朝のレッスンスタジオを教えてくれた。一階の警備員に断わってから階段を上がり、三階のABTのオフィスを通り過ぎて目当てのスタジオを探すが、古い建物に増改築を繰り返した構造で間取りが迷路の様になっていて、例に漏れず迷ってしまい右往左往してからABTの職員をつかまえてスタジオの場所をたずねていると、同じクラスの保護者の方々に出会った。場所を確認してから、一緒にスタジオまで行くことにしたが、それでも二回ほど倉庫や関係の無いスタジオの扉を開けたりしてしまった。なんとかレッスン開始時間までに目当てのスタジオにすべり込み、スタジオ端の保護者席からレッスンが始まるのを待つ。

本日の先生は生徒達に人気のある優しい先生だとかで、よく生徒を見て、ひとりひとり丁寧に指導する姿に好感が持てた。Kちゃん達のクラスはABTサマーインテンシブの中でも一番下のクラスなので、中には技術的にまだまだ未熟な者も見られたが、上手な生徒も多くKちゃんも負けずに奮闘しているようである。バーレッスンが終わりセンターレッスンが始まると難しい課題でKちゃんがお手本となる姿がみられた。いつものことだそうで、振り付けの吸収の早いKちゃんがお手本となることがよくあるのだそうだ。対照的に物覚えの悪かったのは男の子達で、参観日の保護者達の前にもかかわらず、先生に怒られている様子がとても愉快だった。これも後で聞くと毎度の風景だそうだ。まあ、この時期の男の子は仕方がないのかもしれない。

ひとりとても上手な生徒が見られたので、Kちゃんに確認すると、とても仲の良いお友達だそうで体調が悪くてしばらく学校を休んでいたそうだ。発表会でソロにも配役されていたのだが、出演が危ぶまれていたそうだ。何とか数日前に復帰して無事に発表会にも出られることになったのだとか。

授業参観の時間が終わり、ABTを出てパンとコーヒーを買ってユニオンスクエアで昼食にした。

古本屋や雑貨屋を巡っているうちにお迎えの四時に近づいたのでABTに戻りKちゃんを待つ。同級生のお母様と本日の授業参観の内容について話す。「少しやさしすぎるような気がしました。」と言うと、同じように思っていたとのこと。日本ではもっと厳しいレッスンが受けられるのか、レッスン時間はどれくらいなのか、週に何回ほど受講できるのか、と日本のバレエ事情の興味深々であった。

国際的なバレエコンクールの上位入賞者のなかに日本人を多数見るにつけ、こちらの人々は日本のバレエ教育について知りたがるようで、日本でしばらくバレエレッスンを受けることが出来ないものかともよく尋ねられる。日本としても中長期的にバレエ研修生を受け入れる環境を整備することが出来ればどんなに素晴らしいことかと思う。

夕食のときにKちゃんと日本に帰ってからのことについて少し話す。Kちゃんは今のバレエ漬けの日常が終わってしまうことが不安だという。日本の中学生に戻ってしまうことは、進みだした列車にブレーキをかけることになってしまうかもしれない。何とかならぬものかと考え込んでしまうのである。
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テーマ:バレエ - ジャンル:学問・文化・芸術



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