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北米バレエ留学についていった話
京都のはずれにある小さなバレエ教室からいきなり4人の生徒がニューヨークとボストンにバレエ留学をすることになり、教室の先生の配偶者である甲斐性なし旦那が生徒達を引率してひと夏を見守ることになったのだが…
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Author:引率の者
妻(元バレリーナ)が拾ってくれなかったら、僕はとうの昔に大西洋で魚のエサになっていただろうな。いまは小さなバレエ教室の隅っこで日々たのしく暮らしています。もう大丈夫。



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A列車に乗って
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朝、Kちゃんから電話がありお友達宅を出発したとのことだったので、こちらも用意を整えて宿を出て、地下鉄に乗ってABTへ。昨日からの宿はABTまでは乗り換えなしに行けるので、大変便利である。

ABT前でおなじみのパンの露天商が店開きをし、朝の通勤客がコーヒーやベーグルを買い求めていくさまを眺めていると、Kちゃんたちがやってきた。週末は楽しかったと笑顔の報告であった。毎度毎度お友達とご家族には大変感謝である。本日も5時に迎えに来ることを確認してABTを後にする。

ダンキンドーナツでコーヒーを買ってログ等を書くことにする。相変わらず手作業だが、傍からの見た目は苦学生のようで良いかもしれない。ユニオンスクエアを望む窓際の席でダンキン名物「安うまコーヒー」を片手に作業をこなすとはかどりが良い。作業が一段落ついたのでボクシングに向かう。ここにも後二回ほどしか来れなさそうなのでがんばって動いた。コーチもそれに答えてくれたのか、いつもよりも厳しいミットをもってくれた。

さて、今日はかのハーレム地区に向かう。充電器がないともう本当にヤバいのである。充電インジケーターが今にも真っ赤になるところである。いったん宿に戻りボクシングの荷物を置く。これからどれほど歩くのかわからないので身軽にしておきたかった。「ハーレムにはA列車で行こう」、かの有名曲のころと経路は変わっていない。他にも路線や列車はあるのだが、記念なのでAトレインを待った。Aトレインは、セントラルパークの西南詰めからハーレムまでノンストップで一気に走り抜ける区間快速だ。

地下鉄駅を上がると、そこはまた違ったアメリカであった。古いが明るい街だ。低層のビルが軒を連ね、大通り沿いの歩道には様々な露天商が商品を広げて盛んに客を呼んでいる。目当ての充電器だが、宿のスタッフいわく、この露天商の中に携帯電話の備品を扱っているところがあり、そこで購入できるとのことだった。早速探し始めると、すぐ目の前に目的の店が開いていた。先客があり、同じように充電器をたずねている。携帯電話の会社によって充電コネクタの形状が違うので、実物を見せて確認をしなくてはならない。先客は目当ての品物が見つかったらしく、5ドル札を渡して充電器を購入した。5ドルで間違いないのだ。ここに来てよかった。

僕も同じものがほしいと、自分の携帯電話を差し出してコネクターを調べてもらう。一般的な形なので充電器はすぐに見つかる。この店には持ち運びの出来るDC電源がおいてあり、充電器をそれにつなぎコネクターを携帯電話に接続すると、ディスプレイに「Charging」の文字が表示された。ここまで確認をしてくれて5ドルとはありがたい。お礼に何か他の物も買ってあげたかったけど、iPhoneや他のスマートフォン用のグッズばかりで買うものが無かった。

店を離れ、ここハーレム地区の散策を開始する。露天商に多いのが香水屋、CD屋、それになぜか本屋である。他の地域に比べて少々文学的なまちなのだろうか?通りを3ブロックほど端から端まで歩き、有名はアポロシアターの前も通過する。ここは若手芸人、ダンサー、ミュージシャンの登竜門である。催し物案内には「アマチュア・ナイト」と銘打ってあり、今日もたくさんの若者たちがブーイングを背に涙を飲んでステージを降ろされているのだろう。

道の両脇には服屋も多く軒を連ねており、季節柄は少し遅いのだが、小学校や幼稚園の卒業式で着るような晴れ着がぶらさげられているのを目にする。面白いことに、学校制服があまり一般的でないこちらでは、その晴れ着が日本のブレザースタイルの学生服によく似ており、そのままここいらの小学校の制服にしてしまっても良いのではないかと思うようなものまで陳列されていた。

ソウル・フードを売りにしている料理店が気にはなるのだが、旅程の最終週であることによる経済的な事情と不思議モツ鍋的な料理内容で少し敷居が高い。この界隈では、物価は総じてミッドタウンよりも1~2割ほど安く、治安もずっとましなようで、長期滞在には良いかもしれない。

しかしとにかく、スタイルの良い人が多い。近くにはニューヨーク市立大学があり、またこの地域の人種の割合も関係するのか、モデルと見まごうそれはそれは綺麗な若い女性があちこちに闊歩しているのが目に入る。このまま太らないでいてくれたらと願うばかりである。そんなこんなでひとりで楽しくハーレム地区を徘徊していたのだが、Kちゃんのお迎えの時間が来てしまったのでABTに向かう。

ABT前でお世話になっているお友達家族のお母様と少しお話をする。みんな本当にかけがえの無い貴重な経験をさせてもらっているのだなと感慨深い。あと一週間で、みんな離ればなれになってしまうけれど、またコンクールやオーディション等を勝ち残って来年のABTで再会できるといいですね。と話す。

Kちゃんは、ピンク色のニューヨークヤンキースのかわいい帽子を買ってもらっていた。日本に帰って野球部所属のお兄さんに自慢するとよいだろう。夕食にスープとパンを食べてから解散。明日は8時30分に集合。

宿に戻って、昼間購入した充電器を携帯電話につないで充電を試みようとすると、電力が安定しないのか充電表示が途切れ途切れになってしまうではないか。もういいや、僕の負けだ。もう寝よう。
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テーマ:バレエ - ジャンル:学問・文化・芸術



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