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北米バレエ留学についていった話
京都のはずれにある小さなバレエ教室からいきなり4人の生徒がニューヨークとボストンにバレエ留学をすることになり、教室の先生の配偶者である甲斐性なし旦那が生徒達を引率してひと夏を見守ることになったのだが…
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Author:引率の者
妻(元バレリーナ)が拾ってくれなかったら、僕はとうの昔に大西洋で魚のエサになっていただろうな。いまは小さなバレエ教室の隅っこで日々たのしく暮らしています。もう大丈夫。



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来たれ若人
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今日のABTは期末発表会の照明合わせで、朝から全員おそろいのABT印の赤Tシャツで本番の舞台となるクイーンズの学校まで出かけて行った。2時に再びABTに帰って来て解散となるので、そこにむかえに行くことになっている。さらに、本日は同じクラスのお友達の誕生日会があるらしく、Kちゃんも招待を受けているらしい。一度宿泊先に戻り着替えをして、4時に再集合する予定だ。

宿に戻ると、日本から翻訳の課題が送られて来たので、それに忙殺される。ボストンバレエ学校から送られて来た年間プログラムの授業料に関する約款であるので、慎重に正確に訳す必要がある。アメリカではよくあることなのか、授業料の分割払いの遅延等に関する規定が細かく記載されていて、重要な事は二度三度と重複して記述されている。クレジットカードの使用停止についても記載があり、先日のことを思い出して少し背筋が寒くなった。

作業をしていると携帯電話が鳴った。出るとKちゃんで、このまま直接パーティーに行くので迎えはいらないとのこと。作業時間を延長できるので助かる。回りくどい文章が多く四苦八苦していると声をかけてくる者がいた。この宿で出会う二人目の日本人だ。30代の男前の人で関東地方の人だ。このかたとは三日前の夜にここで出会った。その時はニューヨークに到着したてで、二日目以降の予定もなく宿泊先すらも決まっていないようで、様子見にこの宿を訪ねたようだ。長期滞在になるらしいので、僕も泊まっていたこの宿系列の長期滞在者専用宿泊施設を紹介した。昨日無事に予約がとれたようで、いまから荷物をまとめて移動するとの事。僕はこの作業を終えてから、今日ふたたび近代美術館を訪れようと思っていたので、誘ってみる事にした。毎週金曜日の午後4時からは無料で入館ができるのだ。

集合時間を4時にあちらの宿泊先前にして、僕はふたたび作業に戻る。午後3時を前にして再び電話が鳴った。またもやKちゃんだ。なんでも、パーティーに参加する他のメンバーは着替えを持って学校に来ていたらしく、KちゃんがひとりABT印の赤Tシャツだったのを見かねて、近くに住むお友達がドレスを貸してくれることになったという。よかったな。これだけの報告だったようで電話は切れた。

思ったよりも作業がはかどったので集合時間には早くなってしまうが、待ち合わせの宿に向かう。そこのスタッフ達とは懇意にしているので世間話がしたかったのだ。宿に着くとおなじみのメンバーが受付で暇そうにしていた。約二週間ぶりの再会となり近況を報告しあう。また日曜日から世話になると挨拶する。この宿泊施設も最長宿泊日数が設定されていて、僕も2週間前に出て行かなくてはならなかった。2週間を空けて晴れてこの日曜日にここに帰ってくることになっているのだ。

かの日本人のことを聞くとまだチェックインはしていないようだ。午前中に荷物だけ預けて出ていったきりだそうだ。受付前でみんなでニコニコお話をしていると、ひとりの宿泊客が入って来た。この人は以前の宿泊の時にいた人だ。なんでいまだにここにいるのだろうか。案の定、受付のスタッフと宿泊日数のことについてもめている。なんでも本人はオンラインでは2週間を超えて予約が出来るのだから超過日数の滞在は可能だと主張しているらしい。

なるほど、2週間以内の宿泊を数回にわけて予約をすると2週間以上の滞在がエラー無くデータベースに記録されてしまうのだ。これは以前に僕も気づいていてスタッフに確認を取っていた事象だ。しかしオンライン手続きに有効な個人認証が確立されていない以上は、この手続きについては本人の良識にまかせるしかない。そもそもオンライン手続きの約款にも明記されている事で、アホな電算機が受諾したとしても駄目なものはダメである。さんざん押し問答を繰り返しているスタッフを見て、とても可哀想になってきた。加勢してあげたいが「おせっかい」になってしまうので黙っておく。

「おせっかい」は僕がこの世で一番嫌いなことなので絶対にしない。「おせっかい」が誤解や憎悪、争いの原因となっていることに皆はやく気づくべきだ。

やっと宿泊客が引き下がり宿を出て行くことになり、ほっとする。スタッフのかたは疲れ顔だ。本当にご苦労様。

4時になり、その日本人が外から戻って来た。スタッフに頼まれたので僕が代わりに宿の規定の説明や部屋への案内をした。宿のスタッフにはここで働かないかと言われている。来年またここに来る事があったら可能性としてはありえると思った。ここにはもっとたくさんの日本人が訪れると良いだろう。

荷物を部屋に片付けてからその日本人と一緒に近代美術館に向かった。道すがら僕の知っている限りのニューヨーク情報を伝える。僕はあと一週間とすこしでニューヨークを去る。生徒達の泊まる宿のスタッフに教えてもらった事やその他たくさんの親切な人々に聞いた事をこの日本人に継承する。このかたからまた次の旅行者に善意の情報が共有されて行けば良いと思う。ブログやウェブサイトに記載して共有する事も大事だが、情報は「なまもの」だ。日々変化するこの街において情報はすぐに過去のものとなる。実際に体験したことを興奮のままに伝えても、次の人が後日に同じ場所で同じ経験ができるとは限らないのだ。人から人へのライブな情報が、この交流の多いユースホステルという特殊な環境下においては活発に行き交っている。だからもっと日本人の若者が泊まると良いのだ。

美術館では僕の見たかったフリーダ・カーロの作品に再び出会い、ひとりでふるふるしていると周りにも同じようにふるふるしている人々がいた。みんなヒスパニック系のおばちゃんばかりだった。入館無料のこの時間に毎週訪れてふるふるしに来ているのかなと勝手に想像する。

時間が来たので、日本人とは美術館内で別れて、パーティーの終わったKちゃんを迎えに行く。

Kちゃんはチューブトップの黒いワンピースのドレスを貸してもらって着ていた。月曜日までに洗って返すのだそうだ。パーティーではハンバーガーやアイスクリーム等たくさん食べたそうなので、今日の夕飯は無し。

明日は午前11時に集合しておみやげの買い出しに行く事にする。
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テーマ:バレエ - ジャンル:学問・文化・芸術



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