FC2ブログ
北米バレエ留学についていった話
京都のはずれにある小さなバレエ教室からいきなり4人の生徒がニューヨークとボストンにバレエ留学をすることになり、教室の先生の配偶者である甲斐性なし旦那が生徒達を引率してひと夏を見守ることになったのだが…
プロフィール

引率の者

Author:引率の者
妻(元バレリーナ)が拾ってくれなかったら、僕はとうの昔に大西洋で魚のエサになっていただろうな。いまは小さなバレエ教室の隅っこで日々たのしく暮らしています。もう大丈夫。



最新記事



最新コメント



最新トラックバック



月別アーカイブ



カテゴリ



検索フォーム



RSSリンクの表示



リンク

このブログをリンクに追加する



ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる



QRコード

QR



スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

モントリオール娘
0714.jpg

話は前日からになる、いつものようにKちゃんと夕食をして宿に帰ると部屋が何やら騒がしい。女の声がする。この部屋は男女混在の宿泊となっているらしく、昨日まで外国の女の子3人組が泊まったりしていて、それなりに気を使ったりしていた。

今入っても良いかと尋ねてから部屋に一歩踏み込むと、ドアがつかえるほど床に荷物が散乱しており、女の子が2人、バスルームにもう1人、計3人がわいわい喋っていた。二十歳前後くらいの集団でモントリオールから来たとのこと。主な言語はフランス語であるが英語も問題なくできる。しかし苦手な年代ではある。ひととおり自己紹介をして、といってもあちらの名前はすぐに忘れてしまったが、僕は朝が早いので早朝に物音をたてるかもしれないので申し訳ないなどと話していると、また2人、この集団のメンバーが外から帰って来た。これでモントリオール娘が5人。日本人のおっさん1人。僕の部屋は最悪の「気を使う」環境になってしまった。

しかもこの5人はそろいもそろって「片付けられない」人たちで、洗面用具から洋服、さらにはもっとプライベートなモノまでが部屋の中に散乱している。「今夜は、今からなにをするのか」と聞かれたので「これからコインランドリーへ行き洗濯をして、少し仕事をしてから寝る」というと、「みんなで遊びに行かない?」と誘うので「有難いが、おことわりする。明日も早いし、なんかおまえら危険な感じがするし、何しろ僕は妻帯者である。」というと驚いていた。彼女達には僕が何歳にみえているのだろうか。「この部屋で僕だけが男ですまない」と言うと「あなたはラッキーね」とか。僕が節操のある日本人で、よかったのはお前達だろうと思ったが言わなかった。

洗濯から帰ると女の子達は派手なお化粧をして夜会行きのそれはそれは露出度の高い格好をして出かけるところだった。いってらっしゃい、と送り出してからシャワーをしているとすぐに帰って来た。バスルームの扉をがたがたさせるので「シャワー中だからちょっと待ってくれ」と言い、急いでシャワーを済ませる。トイレを使いに帰って来たのだろうか。このバスルームの扉の鍵はちょっと特殊で横だけでなく頭上との2箇所にあり、特に上側を閉めないとちょっとした力でも外から開いてしまうのだ。この構造に気づいていないと女の子達にバスルームへの侵入を許してしまっていたところだ。後で下世話な笑い者になるのだけはごめんだ。これから僕は眠るが、みんなが帰って来たときのために間接照明はつけておくようにと言うと、あなたが眠れないと悪いから消しておくと答える。基本は良い人たちなのだ。

電気を消して、女の子のひとりがこんどこそ外出しようとした間際に何かに足をひっかけて液体がこぼれる音がした。アルコールの匂いがたちこめる。テキーラの瓶を倒したらしい。とにかく速やかな外出の許されない人々である。何かを壊したり忘れて取りに戻ったりを繰り返し、その度に部屋の電気がついたり消えたりする。その状況であっても睡眠までには5分とかからない、訓練の賜物である。みんなが今夜無事に安全に帰ってくることを祈る。

早朝に目覚めると全員が帰って眠っていた。帰って来た状況をあまり覚えていないので、極力静かに眠る準備をしてくれたのだろう。静かに音を立てずにベッド上で着替えを済ませ、忍者のように這い回りベッドメイキングをすませる。昨日使ったバスタオルを折り畳んでバスルームの新しいバスマットにする。本日持ち出す仕事道具と歯ブラシセットはすでにカバンの中に準備してある。バスルームで洗顔と歯磨き済ませてから、そっと部屋をあとにする。解放された気分だ。

地下鉄に乗ってKちゃんの宿泊先近くまで移動し、ポートオーソリティのバスターミナルでトイレを済ませて、スターバックスに入る。おむかえの時間ギリギリまで作業をして宿泊先まで向かう。ABTまで送った後は一旦宿に戻ることにした。

戻るとちょうど女の子達が起きだして来たようで、昼間のニューヨークではあまり見ないような派手な格好をして外出して行った。無事を祈る。

ボクシングから帰って、また作業をし、KちゃんをむかえにABTまで行く。生徒の中にはすでに6週間のABT付属学校の入学が決まった者がいるとのことだった。アメリカンエキスプレスのオフィスでトラベラーズチェックを現金化してから、いつものデリでホットサンドイッチを食べた。

宿に帰ると女の子達はまだ帰っていなかった。シャワーを済ませてから9時頃までインターネットでニュース等を読んですごす。

女の子達は明け方頃に帰って来たようだ。あまり酔っぱらっているかんじでもなく、極力音をたてずに動き回っているようだがしばらくして誰かが部屋に入って来た。男だ。フランス語を喋っているので同郷の人間か?女の子達と遊んでいたが帰るところがなく、今夜はこの宿に忍び込んで寝床を確保しようという算段なのだろう。2段ベッドの上段に寝ている僕を確認するためにはしごを登ってくる音がする。突然起きて鼻先でも掴んでやろうかと思ったが、あちらも悪気のある行為ではないので止めておいた。

6時に起床して着替えをし、ベッドメイキングをする。洗顔歯磨きを済ませバスルームをすこし整頓する。出かけ際に僕のベッドの下段を見ると確かに男が寝ていた。この疲れる環境もあと1晩だけだ。なんとか乗り切ろう。集合は8時半。
スポンサーサイト

テーマ:バレエ - ジャンル:学問・文化・芸術



トラックバック
トラックバック URL
→http://balletseaman.blog87.fc2.com/tb.php/28-db6551d2
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。